流れで見るのは上げ下げでなく特色。

 

市況はついつい数字の上がった下がったばかりに注目してしまいがちですが、重要なのはそれよりも、どの部分に多くの注目が集まるかと言う事実上の面です。そこに注意していきましょう。

株、膠着相場で変わる投資戦略 「高品質・割安株」に着目

2017/2/28 14:28

28日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発した。朝方160円強まで上げ幅を広げたが、買い一巡後は伸び悩む展開。短期筋中心の売買で、中長期運用の機関投資家は買いを見送ったようだ。トランプ米大統領の議会演説が目前に迫り、身動きが取りにくいのは確か。それ以上に海外投資家からは「日本株を買う固有の材料がない」との声が聞こえる。日銀の買い支えで下値は堅いものの、膠着相場は長期化する可能性がある。銘柄選びの巧拙がカギを握る中、選別の尺度が問われている。

「日本の異次元緩和は失敗だった」。こんな見出しで28日付の米ウォール・ストリート・ジャーナル紙一面に載った記事が、東京市場でも話題になった。記事の妥当性はともかく、海外勢のアベノミクスへの失望感を浮き彫りにしたといえる。

クレディ・スイス証券の松本聡一郎・最高投資責任者(CIO)ジャパンは「海外投資家は日本株を見切っている」と話す。国内経済が一向にデフレ傾向から脱せず、企業業績は相変わらず為替相場に左右される。市場の関心はトランプ政権が打ち出す減税策に集まっている状態だ。

史上最高値を更新する米国株との格差も広がってきた。東証1部銘柄の予想PER(株価収益率)を、米S&P500種株価指数の採用銘柄の予想PERで割った値は足元で0.8倍台。アベノミクスの期待が最高潮にあった2013年の1.1倍台をピークに右肩下がりにある。

相場全体を押し上げる材料に乏しいだけに、今年は銘柄選びが運用成績を大きく左右しそう。何を基準に選べばいいのか。クレディ・スイスの松本氏は「最も重要なのは業績の変化率」と指摘する。短期的なブームや外的要因に左右されず、長い目で収益拡大が見込める銘柄に妙味があるという。インフラ基盤を支える鉄鋼や交通システム関連の銘柄、人工知能(AI)など次世代技術に注力する銘柄を挙げる。

割安感と手元資金に着目するのは、株式市場を分析する智剣・Oskarグループの大川智宏主席ストラテジストだ。低PBR(株価純資産倍率)で、手元資金の豊富な銘柄を大川氏は「クオリティー・バリュー銘柄」と呼ぶ。上昇局面では割安株買いが入る半面、外的ショックで調整局面を迎えても底堅い値動きが見込めるという。大川氏はNTT(9432)、東ガス(9531)、住友ゴ(5110)を例として挙げる。

米議会演説を波乱なく通過してもトランプ氏の掲げる経済政策の効果が出るまでには時間がかかるとの見方が多い。今年は欧州の政治リスクも懸念される。膠着相場ながらもろさも抱える環境で、投資家の運用力が試される。

〔日経QUICKニュース(NQN) 末藤加恵〕
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL28HDF_Y7A220C1000000/

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